「ローマの休日」という旅:忘れられない感動と余韻

ローマの休日タイトル

こんにちは、皆さん!「ローマの休日」は映画史に輝く名作のひとつ、多くの人々の心を捉えてやまない作品として、時代を超えて愛され続けています。

映画の舞台となったローマの美しい風景や歴史的な街並み、登場人物たちの魅力、そして、ストーリーが織りなす想定外の偶然や幸せ感溢れる出来事は私たちの心に深い余韻を残します。

本記事では、名作映画「ローマの休日」の所感や見どころ、映画が伝えるメッセージに触れてみます。
作品から得られる喜びや感動を追体験し、忘れられない思い出を振り返ってみたいと思います。

目次

「ローマの休日」予備情報

「ローマの休日」は、1953年公開のアメリカの映画です。イタリアを親善訪問した某国の王女が宮殿から抜け出し、偶然出会った新聞記者とローマの街を楽しむ一日だけのデートが描かれます。スペイン階段、トレヴィの泉、真実の口など、ローマの観光スポットが多数登場してきます。
アカデミー賞他、数々の賞を受賞。今尚人々に夢を与え続けている素晴らしい映画です。

【スタッフ】

監督:ウィリアム・ワイラー
脚本:ダルトン・トランボ
原案:ダルトン・トランボ

【キャスト】

グレゴリー・ペック
ローマ支局駐在のアメリカ人記者、ジョー・ブラッドレー役
オードリー・ヘプバーン
お忍びでローマ市内を自由に楽しむ、アン王女役
エディ・アルバート
王女の特ダネを狙うカメラマン、アーヴィング・ラドビッチ役

★YouTube「ローマの休日」Pickup

「ローマの休日」ざっくりあらすじ

ヨーロッパ各国を親善訪問している某国のアン王女はイタリアのローマに滞在中、様々な公務に縛られ疲労とストレスのため衝動的に宮殿を抜け出してしまいます。

しかし外へ出たものの、王女は夜のローマ市街をさまよううち、先ほど疲労回復のため主治医が投与した安眠剤が効き始め、無防備にも道端のベンチでうとうとと眠ってしまったのです。
そこへたまたま通りかかったのは、アメリカ人の通信記者ジョー・ブラッドレーでした。

ローマ市街

ジョーは、若い女性が一人ベンチで寝ているのを見かねて声をかけますが王女は夢うつつ、仕方なく介抱のため自宅のアパートに連れてゆきます。

翌日、予定されていた記者会見は王女の体調を理由に延期が発表されました。ジョーはその写真記事を見て、昨夜保護した女性がアン王女だということに気づきます。大スクープのチャンスだと、友人のカメラマン、アーヴィングを呼び出し、こっそり撮影するよう仕組みます。

翌朝、王女は一人ローマの街を散策し始めます。美容院で髪を短くカットし、スペイン広場でジェラートを食べたりと自由を楽しむ中、ジョーは偶然の再会を装い、王女とは知らないふりをしたままローマの観光に誘います。

二人はローマ市内をスクーターで廻り、真実の口、祈りの壁、そしてサンタンジェロ城前のテヴェレ川のほとりで開かれる屋外ダンス場を訪れます。陽気な音楽とダンス、アン王女は初めての船上パーティーを楽しんでいました。

が、そこにやってきた王室の警護員たちが王女を見つけ連れ帰ろうとします。ジョーはそれを阻止しようと大騒ぎに、警察もやってきてその場は大乱闘になってしまいます。その一部始終はアーヴィングのカメラの中に納められることに。

ジョーとアン王女は川に飛び込み追っ手から逃れます。びしょ濡れで笑い合うアン王女とジョー、いつの間にか二人の心に淡い恋が芽生えていたようです。

しかし、アン王女は祖国の国民や王室への義務を果たすべく、想いを口に出せないままジョーの元から去ってゆきます。ジョーは王女との思い出を守るため、大スクープを捨て一連の写真を記事にしないと決心しました。

翌日、王女の記者会見が開かれ、ジョーやアーヴィングも記者として参加します。王女は二人に気づき、初めて彼らの正体を知ることになるのでした。

ある記者の「最も楽しんだ訪問地はどこですか?」という質問に、アン王女は感慨深くジョーを見つめ「ローマ」と答えます。アーヴィングは前日の写真を入れた封筒を「ローマ訪問の記念に」とアン王女に渡します。
アン王女は仄かな笑顔を見せ、ジョーに目で語り合います「お別れの時です」と・・

「ローマの休日」見どころ・感じどころ

テヴェレ川

何といってもオードリー・ヘプバーンの魅力が一番!

王女が親善旅行の訪問先ローマに滞在中、窮屈な生活にストレスが溜まったか、スケジュールを投げ出し黙ってローマ市街へ外出してしまうという、あり得ない設定。だからおもしろい!

しかも、偶然出会ったのがアメリカ人の新聞記者というから出来過ぎ。
規則に縛られたプリンセスが、一日限りのローマ観光を楽しみ、非日常的な庶民の暮らしやデートを体験するというストーリー。憧れです!

王女が普通の女性のように、お店を覗きショッピング、今風に髪をショートカット、スクーターで街を走り抜け、観光スポットを巡り、夜外の船上でダンスパーティ、しまいには乱闘に巻き込まれ川に飛び込むという想定外の出来事が。自由過ぎる時間を満喫するアン王女の姿が好印象!

「ローマの休日」は、新人だったオードリー・ヘプバーンの初主演映画で、一躍スターダムに駆け上がることになった出世作です。本作でアカデミー賞主演女優賞をはじめ、数多くの賞を受賞しています。

「ローマの休日」では王女役、美しく凛とした佇まいに高貴なオーラが輝くよう。そして街を自由に散策する彼女は愛らしく可憐な女性、永遠の妖精と呼ばれるのもうなづけます。

共演は、洗練された大人の雰囲気を持つ、当時のベテラン俳優グレゴリー・ペック。

「ローマの休日」の魅力の一つが、次々と登場するローマの街並みです。モノクロですが、まるでローマ観光をしているような映像が次々と登場します。

舞踏会は「ブランカッチョ宮殿」、ジョーが居眠りするアン王女を見つけるシーンは「フォロ・ロマーノ」。

スペイン階段

アン王女がジェラートを食べ花をもらうシーンは「スペイン階段」、デートではローマ市街をスクーター走り抜け、真実の口、コロッセオへ。
夜の船上パーティの背景には「サンタンジェロ城」、ラストの記者会見場は「コロンナ宮殿」。
他にも劇中、トレビの泉、サン・ピエトロ大聖堂、バルベリーニ宮殿など、多くの観光スポットが映し出されます。

「ローマの休日」が伝えるメッセージ

サン・ピエトロ大聖堂

「ローマの休日」は、第二次世界大戦後に制作された映画で、国際親善や平和、自由、夢といったテーマが色濃く描かれています。
劇中に登場する「願いの壁い」につて、ジョーはこのように説明しています。
「戦争中、ここで子供連れの人が空襲にあったが、この壁の後ろに避難して祈っていたら、爆弾は落ちたがケガ無く事なきを得た。だから後でここにお礼の札をかけたんだ」と。
ワイラー監督は、観光スポットの一つとしてサラリと登場させていますが、この場所は平和を祈る、外せないシーンの一つであったと思われます。

アン王女の旅は、戦後のヨーロッパにおける国際親善の象徴です。戦争で傷ついた国々の絆を再構築し、平和を促進するために各国を訪問しているのです。
ローマでも、型破りの一日でしたが、彼女は普通の人々と触れ合い、友情や信頼の大切さを体感したことでしょう。

アン王女の冒険は、自由の象徴でもあります。彼女が王女としての義務から解放され、普通の若い女性として過ごす時間は、個人の自由と自己実現の重要性を強調しているようです。
これは、戦後の社会が新たな価値観を模索する中で、個人の自由や自分らしく生きることがいかに大切かを示しています。

そしてまた、映画全体を通じて描かれる夢というテーマも見逃せないものでしょう。アン王女と新聞記者ジョーの短いロマンスは、刹那の実らぬものでありながらも、互いに忘れられない思い出となったのです。
二人の関係は厳しい現実の中でも、夢を追い求めることの大切さ、夢見ることの美しさを教えてくれます。

「ローマの休日」は、年代からみると多分アメリカも巻き込まれた朝鮮戦争の最中に作られたものではないかと思うのですが、そんな戦中・戦後の混乱から立ち直りつつある世界に向けて、国際親善、平和、自由、そして夢の重要性を訴える作品となりました。
「ローマの休日」が投げかける普遍的なテーマは、決して色あせることなく私たちに語り掛け、時代を越えて輝き続けることでしょう。

「ローマの休日」まとめ

はい、70年の時を経て尚、愛され続ける映画、「ローマの休日」。何度見ても幸せ感の余韻が残る素晴らしいストーリーです。

私たちは、時に非日常的な時間に憧れもします。仕事など日常の制約に縛られる毎日から離れ、鳥のように自由に大空を飛び回ることができたらどんなに素敵なことでしょう。
「ローマの休日」は、そんな夢を具現化していますね。加えて、仄かに奥ゆかしい、高尚な愛が感じられる洗練されたラブストーリーも心に残ります。

「ローマの休日」は憧れの世界に踏み込み、自由を満喫し、現実に戻るという心の旅路だったのですね・・それってストレス解消?

★それでは、またお会いしましょう。Good Luck!

本ブログはSWELLを使用しています
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この記事を書いた人

居所地:日本の中央山岳地域で田舎暮らし
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古代ロマン・スピリチュアル小説ファン
Pen name:東岳院展大
Blog nickname:福徳星人

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