こんにちは、皆さん! 映画「ソーラー・ストライク サード・インパクト」は、現実と想像の狭間で描かれるディザスターシナリオを見事に表現した作品です。
異常気象による温暖化の影響がますます深刻化する中、干ばつや水不足といった環境問題がリアルに描かれ未来への警鐘を鳴らしています。
本記事では、緊迫感漂うストーリーと現実とのリンク、環境問題の深刻さに触れながら、作品が問いかけるメッセージについて考えてみたいと思います。
「ソーラー・ストライク サード・インパクト」予備情報
「ソーラー・ストライク サード・インパクト」は、2008年のドイツのTV映画。異常気象によって招かれた地球温暖化の危機と、それに対処する人間模様が描かれた、極めて現実的なディザスター・パニック映画です。
【スタッフ】
監督:グレゴール・シュニッツラー
脚本:サラ・シュナイアー
製作:イヴォ・アレクサンダー・ベック
【キャスト】
出演:スザンナ・シモン/ヨハネス・ブランドラップ/ビルゲ・シャーデ/ヨヘン・ニッケル 他
「ソーラー・ストライク サード・インパクト」ざっくりあらすじ
ドイツ全土の異常な温暖化を記録したその冬、水研究者のマティーネ・フェヒナー博士は、気温上昇に伴う深刻な水不足を警告していました。
翌年夏が近づき、マティーネの予想どおり、気温は恐るべき勢いで上昇し始めました。
水不足の危機を感じた知事は緊急対策本部を設置、マティーネはその責任者に任命されます。
彼女はまず発電所の貯水ダムに協力を依頼し対策を講じるのですが、貯水池を持つ発電業者は利権を守ろうと非協力的であり、知事は水不足よりも自らの選挙を気にしている始末。
政府は無策、深刻な水不足に一般市民は、節水、節水の日々を強いられ不平不満が募ります。
そうこうするうちに気温は40度を突破し、ついにライン川は干上がってしまいます。異常な温度変化でダムの水は細菌に汚染され、この水を飲んだ人々が次々に病院へ運び込まれますが多数の死者が発生してしまいます。
パニック状態に陥った市民は飲料水を求めて暴徒と化し、とうとう戒厳令まで敷かれる状況に・・
枯渇する水、 汚染された水、 給水車は来ないの? 雨はいつ降るの? 果たして人々は命をつなぐことができるのでしょうか・・?
「ソーラー・ストライク サード・インパクト」見どころ・感じどころ
物語は非常に深いテーマ性があり、私たちが抱える環境問題や社会問題など、現実世界で起こり得る出来事がリアルに描かれています。ディザスタージャンルの作品としてだけでなく、人間の心情や欲望、社会の在り方にも深く訴えかける作品だと思います。
◆「ソーラー・ストライク」とは?
ソーラーストライクは、太陽活動が地球環境に与える影響を指すもので、科学的な意味で使われることがあります。
例えば、太陽の表面で起こる巨大な爆発現象太陽フレア。太陽フレアは巨大なエネルギーを放出し、電磁波やプラズマ粒子、電気を帯びたガスが飛び出し、太陽嵐となって地球に影響を与えることがあります。
太陽嵐(ソーラーストーム)が地球に到達すると、高エネルギーによって地球の大気や磁場に影響を与え、地磁気の変動や通信障害、電力施設の被害による大規模停電などが引き起こされるのです。
太陽嵐の第一波は光速で伝わる電磁波、次に来るのが放射線、第三波は最も危険とされるCME(コロナガスの噴出)と呼ばれる高電気エネルギーで停電や電力システムの破壊を招きます。
太陽の活動は、いくつかの周期を持ち活発化するようです。紀元前から太陽嵐は大小何回も発生し地球に影響を及ぼしていることが分かっています。現在ではNASAなどが人工衛星により常時監視が続けられています。
★オーロラもソーラーストライク現象の一つ、
美しいと喜んでばかりいられないですね。
◆極めて現実的なディザスター・パニック映画
「ソーラー・ストライク サード・インパクト」は、直接的な太陽嵐を扱ったものではありませんが、太陽にまつわる温暖化がもたらす異常気象による災害と、これに向かい合う社会や人間模様を表した極めて現実的なシナリオです。
ストーリーには、水不足や感染症という、私たちが実際に直面するかもしれない身近な問題が組み込まれており、これらが引き起こすパニックや混乱が臨場感を増幅させています。
非常時だというのに、利権を主張する人、暴動で主張を通そうとする人、皆がそれぞれ自分勝手、災害と向き合う人々の人間模様が生々しく描かれました。
彼らが直面する困難な状況の中で、どのような選択をするのか、どのような行動をとるのか、考えさせられる場面がたくさんあります。
現実の社会情勢と重ね合わせながら、私たちが抱える潜在的なリスクを再認識させられるもので、地球環境に対する未来への警鐘を鳴らす作品です。
★物語的にはおもしろくない映画との不評もありますが、現実に起こり得る話だけに、その怖さと緊迫感に私は目が離せませんでした。
ソーラー・ストライク セカンド・メルトダウン〈2006年/アメリカ〉
※隕石が影響し、地球の公転軌道にずれが生じ気温上昇が引き起こされた。
ソーラー・ストライク(原題ソーラー・アタック)〈2006年/カナダ〉
※太陽の異常活動による熱波弾、メタンガス濃度の上昇による大気炎上。
ソーラー・ストライク2013〈2013年/カナダ〉
※制御不能となった宇宙船が太陽に激突したため未曾有の太陽風が噴出。強烈な電磁パルスで全ての電子機器は壊れ、強烈な放電現象が地上に降り注ぐ。
「ソーラー・ストライク サード・インパクト」地球温暖化の行く末
地球温暖化問題は、私たちが直面している最も深刻な課題の一つ
「ソーラー・ストライク サード・インパクト」では、地球温暖化の極限状態を描写しており、この災害のシナリオは、大気中の温室効果ガスの急激な増加が地球上に温暖化という深刻な災厄をもたらすというものです。この未来予測は必要な対策を講じる重要性を改めて示しています。地球温暖化の先には一体何が待っているのでしょうか。
地球温暖化が高じた行く末の影響は想像を絶するものです。温暖化に伴い、極端な気候変動や生態系の破壊が進行しています。
人間の活動による二酸化炭素の排出量が増加し、地球の気温が上昇することで氷河が溶け海面が上昇しつつあります。
さらに気候変動が進むと、極端な気象現象や干ばつ、洪水などが頻発し、食料安全保障に大きな影響を及ぼす可能性があります。
現在の文明下で、様々な産業が繁栄する社会をベースに生きる私たちは、一気に温暖化を解消することは容易にできることではありません。
しかし、地球温暖化が進む中、再生可能エネルギーの活用や温室効果ガスCO2排出削減に向けた取り組みなど、持続可能な未来を築くため、政府や企業、そして国際社会においても連携して積極的な対策が講じられています。そうした組織やSDGsの考え方は今後ますます重要性を増してくるでしょう。
私たち個人にできることは微小で限られていますが、個々が地球温暖化に対する危機感を持ち、意識を高め、例えゴミ処理一つ、エアコンの温度一つにしても、環境への負荷を減らす努力が必要なのです。
共に頑張りましょう!
地球は人類だけのものではありません。私たちは自然環境と共生し、その恩恵を受けているのですから。
「ソーラー・ストライク サード・インパクト」まとめ
はい、今回は温暖化による異常気象を原因として、長期間の炎天・かんばつによる水不足や感染症が発生するというディザスターパニックストーリーでした。
まさに地球上では干ばつや砂漠化が進み、いつ、どこで、映画と同じような状況が起こらないとは誰にも言えません。
非常時だというのに、利権を主張する人、暴動で主張を通そうとする人、皆がそれぞれ自分勝手、災害と向き合う人々の人間模様が生々しく描かれました。
本作は、他のSFチックなディザスター・パニック映画と比べ地味ですが、実際に起こり得る災害への認識を深める意味でも一度見ておきたい作品です。
★それでは、またお会いしましょう。Good Luck!