ファイブ スター ホテル「五星大飯店」愛と夢と真実と

ファイブ スター ホテル「五星大飯店」予備知識

ファイブ スター ホテル「五星大飯店」は、中国の作家、ハイ・イェン（海岩）氏の著書「五星飯店」を映像化したものです。ハイ・イェン氏は、北京にある５ツ星ホテルの経営者でもあり、中国観光ホテル協会の重責も担っている方です。

リウ・シンガン監督により、テレビドラマとして中国で製作・放送され、日本ではフジテレビやLaLaTVで放送されました。

2022年、日中国交正常化50周年記念年に合わせ「五星大飯店」のネット配信が開始され、同時に、記念プロジェクトとして「五星大飯店」を引用した「ドラマで学ぶ中国語」も電子書籍として公開されました。

【スタッフ・キャスト】

原作・脚本： 海岩（ハイ・イェン）
監督　　　： 劉心剛（リウ・シンガン）

パン・ユーロン役：チャン・ジュンニン （ハッピーヌードル・黄泉がえりの皇妃）
タン・トウトウ役：ニュウ・モンモン（商道天問・初恋）
ヤン・ユエ役　　：ツァオ・シーウェン（鳳凰伝・傾城雪）
アーポン役　　　：リー・タイ（孫子兵法・宮廷の秘密・麗姫と始皇帝）
キム・ジエ役　　：チョン・ユミ（新感染・ワンダーランド）

【テーマ曲カバー】

「真実」～明日への歌～　　作曲者：馮小波　　編曲者：鎌田瑞輝　　作詞・歌：しまも

★YouTube「五星大飯店」Pickup

ファイブ スター ホテル「五星大飯店」ざっくりあらすじ

ユーロンは日々熱心に仕事に努めていましたが、ある時、上司の意に逆らえず行った行為が、後々の産業スパイ事件につながってしまいます。

ユーロンは、ホテルに長期滞在する韓国企業「シータイ」の若き女性新会長キム・ジエに気に入られ、専属バトラーとして指名されることに。

キム・ジエは会社の派閥抗争から逃れ、身を守るため、ユーロンを伴い旅行に出かけるのです。澎湖に到着したユーロンたちですが、怪しい何者かに追われていることに気づき、更に遠くへと足を伸ばします。
二人は、とうとうチベット高原までやってきました。この旅でユーロンとキム・ジエはより親密となり、信頼関係が築かれてゆきます。

一方、トウトウの実の父親は「盛元」社の前会長であったことが明かされます。後を継いだ息子ヤオジエは遺産を独占するため偽の遺言状を作成し、トウトウを排斥しようとします。
このため、トウトウはユーロンの同僚のヤン・ユエに協力を頼むのですが、ヤオジエの手によってヤン・ユエは重症を負わされてしまいます。

警察は殺人未遂事件として捜査を行い「盛元」の脱税や産業スパイ容疑でヤオジエら関係者が逮捕されます。しかしこの時、産業スパイの一員としてユーロンも逮捕されてしまいます。

さあ、大変！　ユーロンはどうなってしまうのでしょうか？
重傷を負ったヤン・ユエは？　ユーロンに惹かれる財閥キム・ジエは？
ユーロンをずっと信じていたトウトウも、キム・ジエとの関係を誤解し、離れていってしまいました。
ユーロンの夢だった最高のホテルマン、果たして夢は叶うのでしょうか？

ファイブ スター ホテル「五星大飯店」見どころ・感じどころ

ファイブ スター ホテル「五星大飯店」は、一流ホテルの経営者ハイ・イェン氏が脚本を手掛け、本物の一流ホテルで撮影が行われました。上質な設備、バトラーによる一級のサービス、窓からの美しい眺めなどと共に、普段は知ることができない一流ホテルの裏側を垣間見る面白さが見どころの一つです。

豪華なホテルも見どころですが、絶対見逃してほしくないのが、ユーロンとキム・ジエの逃避行で辿り着いたチベット高原の大自然です。

人の手によって作られた豪華ホテルと地球の営みによって生まれた壮大な大自然、この対比は、物語をよりドラマチックに紡ぐ大きな要素となっています。大都会銀海からチベット高原へのストーリーラインが、感動的な物語をより奥行きの深いレベルに引き上げています。

一流ホテルでの宿泊は、贅沢で非日常的な体験が可能です。複雑な人間関係や忙しい現実から逃避し、しばし憩える幻想空間とも言えます。

一方、チベット高原では壮大な景観に圧倒されます。雄大な山々、広々と続く草原、夜ともなれば満点の星に包まれます。自然の美しさ、静けさ、平穏に流れる時間は私たちの心を癒し、再生のエネルギーを与えてくれます。

大自然の霊気は、心に積もった塵や垢を拭い去り清めてくれます。心のリセットとも言い換えることができるでしょう。それは、心の内側に眠っている夢や真実を呼び覚ましてくれるものとなります。

傷心や失恋した人は、よく旅に出ようという気になりますね。それと同じ心境です。自然の中に身を置き自分自身と向き合うことで、私たちは自身の存在を再認識し、生まれ変わることができるのです。

企業の権力闘争や財産争い、欲望で濁った社会に反抗する若者たちの純真でまっすぐな気持ちに心を打たれます。ロマンスあり、サスペンス要素あり、大都会から大自然へとダイナミックに繰り広げられるシーン展開、夢を追うサクセスストーリーでもあり、さすが高評価を得ているドラマ、映画フアン必見です！

ファイブ スター ホテル「五星大飯店」から汲み取る心の糧

ファイブ スター ホテル「五星大飯店」は、若者たちの生き方について考えさせられる貴重なドラマです。この作品では、主人公たちがそれぞれの「夢」を追い求めながら「愛」や「真実」といった価値を見出していきます。

ドラマの中で描かれる若者たちは、様々な困難や試練に立ち向かいながらも、自分の「夢」を諦めることなく突き進んでいく姿勢には、多くの人々が共感することでしょう。彼らは自分の情熱に従って行動し、成功や挫折を経験しながら、少しずつ成長していくのです。

誰の人生にとっても同じことが言えまね。どんな人生にも山あり、谷あり、困難はつきものです。それを乗り越えて、人は成長してゆくものです。

「愛」についても、このドラマは深く考えさせられる要素を持っています。主人公たちは、人間関係の中で、時には傷つき、悩み、苦しむこともありますが、最終的には真実の愛に近づき、つかみ取ることができるのです。

さらに「真実」というテーマは、人々の生き方や選択に大きな影響を与えるものです。若者たちは自分の夢を追い求める中で、様々な選択を迫られます。ストーリーは、彼らに勇気を与え、真実を見つけ出し、自分自身と向き合う力が与えられます。

ファイブ スター ホテル「五星大飯店」の中で描かれる、愛と夢と真実のテーマは、私たちの人生に多くの示唆と感動を与えてくれます。若者ばかりでなく、年齢を越えて、心の糧を汲み取れる作品です。このドラマが、多くの人の夢や真実を見つけるきっかけとなることを願います。

ファイブ スター ホテル「五星大飯店」まとめ

はい、夢と真実を貫くことを共感しあえる仲間に出会い、様々な困難や挫折を乗り越え、希望と情熱を持って夢をつかもうとする若者たちの物語でした。

15年前のドラマなので、全体的に古っぽく今風じゃない、と言われる方もいらっしゃいますが、でも私としては、平成ノストラジックなところもまたいいんじゃないかと感じています・・

欲望が渦巻く現代社会は、まっすぐ生きようとする人間には生きづらい世の中かもしれません。試練と言えば試練ですが、複雑な社会の現実の中では、時に「真実」から目を背けることも、また「真実」を見失ってしまうこともあります。
私たちは正しい道を探りながら、葛藤しながら、精神的な成長をしていくということになるでしょうか。